野生のチンパンジー研究で世界的に知られる霊長類学者、ジェーン・グドールさんが、2025年10月1日、講演ツアーで滞在していたアメリカ・カリフォルニア州で亡くなりました。91歳でした。
グドールさんは1934年、イギリス・ロンドン生まれ。1960年からアフリカ・タンザニアでチンパンジーの長期観察を始め、道具を使うといった人間特有と考えられていた行動がチンパンジーにもあることを発見。行動や生態の理解に大きく貢献し、霊長類学に革命をもたらしました。
また、チンパンジーの生息環境の破壊に警鐘を鳴らし、自然保護や教育活動にも尽力。2002年からは国連平和大使を務め、日本を含む世界各地で精力的に講演活動を行いました。
グドールさんが設立した環境保全団体は声明で「博士の発見は科学を変革し、自然保護と再生に尽くし続けた」と功績をたたえています。
心よりご冥福をお祈りいたします。
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