全国各地で桜の保全と育成に尽力し、「桜守(さくらもり)」として広く知られた造園家・佐野藤右衛門(さの・とうえもん)さんが、10月31日、老衰のため亡くなりました。97歳でした。
佐野さんは、1832年創業の京都の造園業「植藤(うえとう)」の16代目。代々「藤右衛門」の名を継ぐ家系に生まれ、祖父・父と三代にわたって桜の保全活動に携わりました。特に京都・円山公園の象徴「祇園しだれ桜」の育成で知られ、全国の桜の名所づくりにも深く関わりました。
また、東日本大震災の被災地にも桜を植樹し、復興への希望を託しました。自然と人を結ぶその活動は国内外で高く評価されました。
日本の桜文化を未来へとつないだ「桜守」佐野藤右衛門さんのご冥福を心よりお祈りいたします。


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